ダルメシアンを飼う前に知っておきたい、性格や飼い方のポイント

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ダルメシアンを飼う前に知っておきたい、性格や飼い方のポイント

2016-09-28

Dalmatian

今回は独特の斑模様と、ある映画がきっかけで世界的に有名になった犬種、ダルメシアンについて詳しくお伝えしていきます。

映画のイメージでダルメシアンを飼ったのに実際は…。となってしまってはいけません。飼う前にこちらを読んでぜひとも参考しにしていただきたいです。

映画のイメージがダルメシアンを襲った悲劇~急激なブームと衰退~

まず初めにお話したいのがダルメシアンの登場する、あの有名な映画と、それにまつわるダルメシアンの悲しい過去です。

犬やその他動物が登場して活躍するストーリーの映画はいくつかありますよね。しかし、実際に映画に登場している動物達は高度な訓練を受けて芸を身に付けているため、一般家庭で基本的なしつけが出来ていれば良しとされる犬達とは同じ見た目であっても全く別なのです。

冷静に考えれば当たり前の事なのですが、ダルメシアンが映画に出演した当時は爆発的に人気が広がり、映画のイメージだけが先行してしまいました。

しかし、いざダルメシアンを飼ってみると映画とのギャップに気付かされます。その結果、当時は一度家族として迎え入れたダルメシアンを手離してしまう人が続出したのです。

Dalmatian

実は筆者である私も幼い頃にダルメシアンブームの急激な衰退の悲劇を目の当たりにしています。
ある日学校から帰ってくると我が家の庭にダルメシアンが繋がれていました。私はアニメ版も実写版も映画を観ていましたので、突然ダルメシアンが家族に加わったことに大喜びしました。

しかしよく見るとそのダルメシアン、前肢を引きずるように歩いているのです。私は母親にこのダルメシアンはどうしたの?と問いかけました。すると、両親の知人の知人がブームに乗ってダルメシアンを飼ったが飼いきれなくなり、引き取ってほしいと頼まれたこと、無理な運動をさせたため関節にダメージが加わった事を知らされました。

このような悲劇が日本中、世界中で起こりダルメシアンブームは終息していきました。

映画のようでないならダルメシアンは利口ではないのか?と問われれば、私は否だとお答えします。我が家のダルメシアンは誰にでも優しく従順でした。映画に登場するダルメシアンのように特別な「芸」が出来ないだけで、家庭犬としては最高の家族であり、天寿を全うするまで我が家の家族でした。

急激なブームと衰退は映画のイメージが先行してしまったがために起きた悲劇なのです。今、映画を観てダルメシアンを家族として迎え入れたいと思っている方は焦らずにこの記事を最後まで読んでからもう一度検討してみてください。

また、ダルメシアンの様な大型犬は成長期の運動方法や体重管理によって今後の犬生が大きく左右されます。それらも詳しくお伝えしていきますので、ぜひ最後まで一読下さい。

ダルメシアンってどんな犬?

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ダルメシアンはとにかくスタミナがあります。瞬発力の短距離型というよりは、スタミナの長距離型で、昔馬車に並走し長距離を移動していた事は有名ですが、そのスタミナとしなやかな筋肉美はダルメシアンを語る上で欠かせません。

目を引く斑模様とたたずまいは気品があります。

オス 体高56~61cm 体重27~32cm
メス 体高54~59cm 体重24~29cm
大型犬種です。

訓練性が高く様々な目的で訓練できるオールマイティーな犬種のため、馬車犬としての仕事以外にも猟犬、番犬、牧羊犬、軍用犬などの幅広い作業犬として使役していました。

映画のように芸は出来なくとも、本来ダルメシアンとはこのように教えたことに応えてくれる物覚えの良い犬種なのです。

ダルメシアンの性格

物覚えの良いダルメシアンですが遊びや運動も大好きな陽気で社交的な犬種です。
姿はたいへんスマートで気品たっぷりですが人間に忠実で心を開いた相手には甘えたり、楽しませようと頑張ってみたりと健気な一面もあります。

ダルメシアンの遺伝子と病

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感覚喪失

ダルメシアンは遺伝的な病、具体的には視覚と聴覚の喪失を先天的に抱えている個体が多く、ダルメシアンのスタンダード(犬種基準書)には遺伝子的な感覚喪失を減少させるというキーワードが記載されています。

視覚に異常が出るブルーアイ(瞳が青い)は繁殖に用いらないなど、いくつかの決まりがあるのです。

ここで大切な事は、ダルメシアンを飼う場合には上記のスタンダードから逸脱せず、健全なダルメシアンの未来のために責任を持って繁殖しているブリーダーからダルメシアンを飼っていただきたいという事です。先天的に感覚喪失を抱えるダルメシアンを増やさないために、飼う側もブリーダーをしっかりと選びましょう。

尿酸を分解できない遺伝子

もう、一点ダルメシアンに頻発する病が「尿管欠席」です。

ダルメシアンと尿管結石については様々なサイトに記述されていますね。

近年では、なぜダルメシアンは尿管結石を発病するのか研究により原因が突き止められました。その結果、おおよそのダルメシアンは尿酸を体内でうまく分解することが出来ないと判明したのです。

尿酸は水に溶けにくく、分解されることなく体外に排出されると結石となり、尿管結石を引き起こすため尿酸を分解出来ないダルメシアンと尿管結石という病が深く結び付いていたのです。

現在はこのダルメシアンと尿管結石について改善する取り組みも行われており、ダルメシアンと感覚喪失や尿酸を分解することが出来ない遺伝子が切っても切れない縁ではなくなるのも、飼う側の選択によっては遠くない未来だと言えます。

無責任な繁殖者から犬を飼わないことがダルメシアンだけでなく、全犬種に共通して私達「飼う側」に出来る、健全な犬達の未来を守るための方法です。

ダルメシアンを飼育する上での注意点

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成長期は重要な通過点

ダルメシアンを含む大型犬や超大型犬の成長期はとてもデリケートです。例えば成長期の太りすぎについてですが、想像してみてください。

未完成の基礎にタワーマンションを建てたらどうなりますか?おそらく建物の重さに基礎が耐えきれず倒壊してしまいますよね。
これと同じように骨や関節が未発達な成長期の肥満は大きなダメージを与えます。

同様に、この時期に自転車の引き運動のような過度運動をさせてしまうのも危険です。
成犬のダルメシアンは運動欲求を満たすことが出来る一定の運動量を必要としますが、成長期は自由運動がメインです。
犬自身が走りたいときに走り、休みたい時に休む。これはダルメシアンのような大型犬の不安定な成長期に一番適した運動方法です。

大型だからこそしっかりしつけを

スマートに見えても非常に筋肉が発達しているダルメシアンは成犬になると引っ張る力も強くなるため散歩中のリーダーウォークや、いざと言うときの制止に必ず従うようにしつけましょう。

ダルメシアンのまとめ

1.映画のイメージと勢いだけでダルメシアンを飼わないでください。ダルメシアンを飼う前に本犬種について深く知りましょう
2.ダルメシアンは物覚えが良く、リーダーと認めた人には従順です
3.ダルメシアンの遺伝的な病を無くすためにしっかりした繁殖者からダルメシアンを飼いましょう
4.成長期は無理な運動を避けて健康な成長をサポートしましょう
5.見た目はスマートでも筋肉質なダルメシアンは日頃から上下関係を意識して散歩中は引っ張られないようにリーダーウォークを心掛けましょう

いかがでしたか?この記事を通してダルメシアンの性格や魅力、飼い方を今まで以上に深く知っていただけたら嬉しいです。


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