サモエドを飼う前に知っておきたい性格や魅力、飼い方のポイント
2016-09-27
今回はテレビ番組のレギュラー出演をきっかけにじわじわと人気が出てきたサモエドについてご紹介します。
これからサモエドを家族に迎え入れる事を検討している方だけでなく、既にサモエドと生活している飼い主さんの中で、こんな時どうすればいいの!?と疑問をお持ちの方もコート(被毛)の管理についてなど、詳しく解説していきますので参考にしていただけると嬉しいです。
サモエドって飼いやすいの?
テレビで観る姿は社交的で魅力たっぷりのサモエド。サモエドは可愛いし人懐っこいから飼いやすそうだな。と思えますよね。一番初めにサモエドは様々な犬種の中で飼いやすいのか?という疑問にお答えします。
ズバリ、サモエドは「飼いやすい犬種ではありません。
正確に言うと、性格はとっても家庭犬向きでオススメです。しかし、白くてふわふわのコートや飼育環境の管理はとってもとっても大変です。それらも含めて、これからサモエドについて詳しく説明していきます。
サモエドってどんな犬?
真っ白で豊かな毛、スマイルドッグ(笑う犬)と呼ばれる愛嬌のある笑顔、サモエドはとっても魅力的な犬です。
オス 体高51~56cm
メス 体高46~51cm
サモエドの生い立ち
サモエドの生い立ちを知ることはサモエドと生活していく上で、とても重要です。
サモエドという名前の由来はサモイェード族という古い部族と長年共に生きてきたことから由来しています。当時彼らが住んでいたのは北極圏の寒さが厳しい場所で、人間にとっては暮らしていけない程の寒い環境でした。
サモエドはその寒さに対応するために堅い上毛(トップコート)と密毛な下毛(アンダーコート)を発達させたと考えられています。寒冷地を原産地とする犬種の中でも、より一層厳しい寒さの中で培われ被毛を持っており、それを踏まえて飼育する必要があります。
また、被毛だけでなくサモエドの現代に残っている人懐っこい性格やどんな仕事もこなす万能性もサモイェード族との関わりが大きく起因しています。
当時雪に閉ざされた地帯で生きていた彼らは、人間が狩りをする間は犬が家の番を守ったり、時には狩りに同行したり、時には捕らえたトナカイを運ぶソリを引いたりと、サモエド犬はサモイェード族の家族の一員として愛され使役していました。これがサモエドを家庭犬向きと言える性格を裏付ける生い立ちです。
サモエドの性格
サモエドは陽気で明るく、それがサモエドの最大の魅力でもあります。
スタンダード(犬種標準書)には友好的で狩猟本能は極僅か、シャイでも攻撃的でもなく社交的。大昔に人間と共にテントの中で生活してきた「元祖室内犬」のサモエドは生まれつき室内犬としての器量を持っています。
子供には優しく、人を楽しませたり人のために何かをすることに大変喜びを感じます。性格は本当に理想的な家庭犬ですよね。
サモエドの被毛と管理についてどこよりも徹底的にお伝えします
さて、ここまでサモエドの魅力をたっぷりお伝えしてきましたが、ここからがサモエドの飼育で最も大切なお話です。
ここからは今現在、皮膚トラブルを抱えているサモエドの飼い主さんにぜひとも一読いただきたいです。痒がっているサモエドのために何か出来ることはないかと悩まれていると思います。少しでも参考になると幸いです。また、今からサモエドを家族に迎え入れる事を検討なさっている方にも最後まで読んでいただきたいです。
サモエドのコートの仕組み
サモエドは先述した通り、極寒使用被毛を纏っています。
寒冷地出身の犬種は他にもシベリアンハスキー、セントバーナード、アラスカンマラミュートなどが挙げられますが、サモエドはその中でも水や汚れを弾くトップコート、冬は皮膚が触れないくらい密集して生えるアンダーコートを併せ持っているため、寒さには大変強い毛皮を着ていると考えてください。
寒さに強いということは、非常に毛の保温性が有るということです。反対に毛の中から熱や空気が逃げない。とも言えます。
また、地面が氷でも肉球を傷めないためのパッド(足裏)の毛も密で長いです。これらの機能を備えた被毛を持ったサモエドが高温多湿な日本で生活していくには人の手によるサポートが欠かせません。具体的には…
1.夏場はしっかり温度と湿度の管理をしましょう。
夏場にしっかりと温度管理をすることは大切ですが、もう一点「湿度」にも注意してください。湿度と言っても住居空間の湿度だけでなく、サモエドの被毛の中の湿度も要注意です。
サモエドの毛は冷気を防ぐ役割があるので、住居空間の温度や湿度を下げるだけでは毛の中まで換気出来ません。暑い夏に毛の中まで涼しい風を送り込むにはクーラーと扇風機の併用がオススメです。夏場に皮膚トラブルを繰り返すサモエドの飼い主さんはぜひ試してみてください。扇風機で毛を動かして、そこへエアコンの冷気を入れてあげるイメージです。
2.シャンプーは気合いを入れて
次にサモエドのシャンプーなのですが、シャンプーの前にはしっかりとブラッシングをして抜け毛を取り除きましょう。毛玉や不十分なすすぎの防止になります。
また、皮膚トラブルは夏場に多いため冬場のシャンプーはあまり注意しない飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、サモエドは冬になると毛量が増え、雪(水分)を弾くようになっています。つまり、シャンプーのすすぎ残しが原因の皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。
毛量の多い時期こそ丁寧なシャンプーとすすぎを心掛けてください。出来れば泡切れの良い肌に優しいシャンプーを使用しましょう。特に毛量の多い首や背中はしっかりすすぎましょう。
3.シャンプー後のドライはしっかり
シャンプーの後のドライも皮膚トラブルを回避するためには大変重要です。サモエドの毛は毛の中に湿気がこもると逃げ場が無くなります。すすぎをしっかり行ってもドライが不十分では、また皮膚トラブルの原因となってしまいます。
サモエドのドライのコツは「もう乾いたかな。」と感じてドライを止めた5分後に改めて乾き具合をチェックすることです。おそらく大抵の方は、じめっとした湿気を感じると思います。その場合は再びドライです。これを繰り返して完全に乾ききるまで根気よくドライです。
ドライ時間短縮とドライ中の毛の絡みを防止するために、ドライヤーをかけながらブラシをかける事もオススメです。ブラシをかけることでシャンプー後の日常生活での毛玉も出来にくくなりますよ。
4.サモエドのシャンプーに自信がなくなっちゃった方は
このようにサモエドのシャンプーからドライまでは大変時間と体力を要するので「ちょっと自信が無いな。」と思う方もいらっしゃると思います。そんな時はプロの手を借りましょう。自宅で飼い主さんが洗うよりもお金がかかるように感じるかもしれませんが、不十分なシャンプーによって皮膚トラブルになってしまった場合は病院に通院する時間と費用もかかります。
また、最初はプロの方にお任せすることで自宅でシャンプーする時のコツを少しずつ教えてもらうことが出来ます。
サモエドについてのまとめ
①サモエドは古くから人間の住居内で生活を共にした元祖室内犬
②明るく陽気な性格で扱いやすい犬種
③夏場は室温と湿度に注意して分厚いコートから熱を逃がす
④毛量が多いのでシャンプーからドライまでしっかり洗い上げる
いかがでしたか?サモエドの性格や魅力、飼い方についてお話させていただきました。参考になりましたでしょうか?サモエドのふわふわした毛のお手入れはとっても大変ですよね。今回サモエドの飼い主さんは皮膚トラブルに悩んでいる方が多いと知り、出来るだけ詳細に記してみました。この記事がそんな飼い主さんのちょっとでもお役に立てることを願っています。
新たにサモエドを飼いたいと思っている方にも迎え入れる前の予備知識として覚えておいていただけたら嬉しいです。
このお手入れも含めてサモエドが大好き!という方は、きっと素晴らしいサモエドとの愛犬生活を送ることが出来ると思います。古くから人間と生活を共にしてきた陽気で社交的なサモエドは伴侶犬として最高の犬種ですよ。