【獣医師】愛犬に食べさせてはいけない物
2016-09-20 [記事URL]
記事監修：森田動物病院 院長：森田豊樹
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院長の森田豊樹です。当院では、みなさまの大切な『家族』の健康を守るため、病気やケガの治療はもちろんですが、未然に防ぐ予防医療を第一に考えております。
あなたが愛犬に食べさせているものは何ですか？あなたが愛犬にご飯を与えるときいいものと悪いものをちゃんと理解し区別して与えることができていますか？
食べさせていけないものの中には、死にいたる可能性があるものもあります。普段あなたが食べているものでも、愛犬にとっては猛毒となりかねませんので、注意して与えてください。
あなたが愛犬に食べさせてはいけないものとは何でしょうか？
それは、ネギ類（ネギ、タマネギ、ニラ）、チョコレート、鳥の骨、コーヒー・紅茶・緑茶、香辛料、ブドウ・レーズン、牛乳(人用)、キシリトール製品です。
ネギ類は犬に食べさせてはいけない代表的な食べ物として有名ですが、なぜ食べさせてはいけないのでしょうか？
ネギ類には溶血（赤血球が壊れること）を引き起こす中毒物質を含んでいます。 その為、摂取すると、溶血性貧血、血尿、下痢、嘔吐などを引き起こします。 これは、ねぎの煮汁に含まれる程度の量でも中毒を起こす犬もいるので注意が必要です。
チョコレートがダメな理由は…
自分が美味しくたべているところに物欲しそうな愛犬の視線を感じるとついついあげてしまいたくなりますが、チョコレートはテオブロミンという毒素が含まれていますので、下痢、嘔吐、動悸、震え、昏睡、痙攣、多尿などの症状を引き起こします。
チョコレートの種類によっては含有量が少ないものもありますが、基本的には避けたほうがいいでしょう。 犬用チョコレートとして売られているものは実はチョコレートではなく、チョコレート味をつけたものなのです。
鳥の骨がダメな理由は…
よく、犬用のおもちゃで骨の形をしたものなどがあるのであげてもいいと思ってしまいがちです。
鳥の骨は中毒を引き起こすことはありません。しかし、噛んで割ると針のように鋭利な形になり、それが胃腸に刺さる物理的な危険があります。
また、成分的には問題なくても、一部のジャーキーなど硬すぎる食品は胃腸障害を招くので注意が必要です。もちろんよく噛んで食べる犬にはまったく問題ありません。
飲み物で与えてはいけない物の理由は…
コーヒー・紅茶・緑茶はカフェインにより、チョコレートと同じような症状が出ます。
牛乳（人用）は下痢を引き起こす可能性があるので与えるのであれば犬用ミルクを与えましょう。
他にも与えてはいけない物、その理由は…
キシリトール製品（人用のガムなど）はインスリン過剰分泌をおこし、低血糖や肝障害をおこします。
香辛料（唐辛子・ワサビ・カラシなど）は感覚麻痺を起こす可能性があります。
最後にフルーツのブドウ・レーズンは下痢や嘔吐、腎障害を起こします。
このように、食べ物の中には、愛犬の命を危険にさらす物があるので注意してください。
誤ってこれらの食品を摂ってしまったら？
確実に飲み込んだ物がわかっているなら、すぐに動物病院へ連絡して対処法を確認しましょう。
チョコレートやネギ類の中毒などの場合、オキシドールを薄めて飲ませる方法など自宅でできる対処法もありますが、吐かせては問題が出る可能性のある物も吐かせてしまい 食道裂孔など起これば逆に命を落としてしまう危険がありますので、飲み込んだ物や、現在の症状など確認して自宅での対処法でいいのか？動物病院にすぐに行ったほうがいいのか確認してください。
