犬のために去勢・避妊をしていますか?

ようこそ

犬のために去勢・避妊をしていますか?

2016-02-06

dogs77

愛犬に不妊・去勢手術を施す…

その行為に抵抗をもつ飼い主は多くいますが、あなたはどうですか?

元気な体にメスを入れる、子供ができない体にしてしまう。そのことに対して人間の価値観からすると抵抗があって当然です。
しかし、その不妊・去勢手術がなぜ動物病院で進められるのか?
メリットとデメリットについて理解し、あなたと愛犬にあった対処をして下さい。

なぜ不妊・去勢手術が進められるのでしょうか?

不妊・去勢手術は、繁殖制限措置として用いられます。
飼育頭数が増えることで、適切な飼育管理が出来なくなってしまった場合、動物を劣悪な飼育環境で飼育することになるだけでなく、人に迷惑や被害、遺棄や虐待の事例を発生させることになります。

動物愛護管理法では、「犬又は猫の所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の処置をするように努めなければならない」と規定しています。

この規定は動物による近隣迷惑・危害・環境影響被害を未然に防止するとともに、動物愛護の面からも不幸な命は増やさないようにするために規定されたものです。

動物に対して、不妊・去勢手術、雌雄分離飼育等の繁殖制限処置を講じることが基準となっており、例外として認められるのは、十分な飼養環境が物理的・人的に確保できるような特別な場合、あるいはあらかじめ、終生飼養等適切な飼養が可能な譲受人が確保できている場合に限るものとしています。

このように、不妊・去勢とは人間と犬とがより良く暮らしていくために行うことが進められているのです。

手術はどのように行うの?

手術の方法としては、オスの睾丸摘出手術、メスの卵巣・子宮摘出手術が一般的です。
手術をする時期はいつでも可能ですが、生後6~8ヶ月頃の最初の発情期前に行うのが効果的です。
発情期後の手術では、発情行動(性的行動)を一度覚えてしまっており、発情行動を完全になくす事が出来ない場合もあります。

手術を受けるメリットは?

メリットとしては、雌雄一緒の飼育が可能になります。
さらに、雄・雌ともに、長生きをする確立が高くなります。

詳しく説明すると、オスのメリットとしては、前立腺の病気、精巣や肛門周辺の腫瘍などの予防になります。また、性的欲求によるストレスから解放されたり、攻撃性が抑えられ、温和になります。無駄吠えやマーキングが減り、落ち着き、飼いやすくなります。

メスのメリットとしては、望まない妊娠が避けられます。また、子宮の病気や乳がんの予防に効果があります。生理や発情期のわずらわしさとともに、発情のストレスもなくなります。

このように、病気の予防やストレスからの解放により長生きする確立が高くなり、飼いやすくなることで寿命まで育ててもらえる確立も増えるのです。

ただし、メリットだけではありません。

デメリットとしては、当たり前ですが、繁殖させたくなっても不可能です。また、栄養管理等によっては肥満になりがちです。更に、ホルモン欠乏症による皮膚病がおこる場合があります。(発症率は低く、有効な治療法がある。) 人間からすると子供を産めないこと、手術をしなければならにことは辛いことです。その価値観から犬の不妊・去勢を反対する声は未だに多いです。

近年犬を飼う家庭は減ってきています。あなたは違うかもしれませんが、生まれた子犬は誰かに譲ればいいという安易な考えで子犬を作り、実際は貰い手がなく捨ててしまうという悲しい現実も多いのです。自分の子供を捨てられてしまう、それが愛犬の本当の幸せにつながるのでしょうか?

犬は不妊をするかしないか選ぶことはできません。ですので、本当に飼い主であるあなたが愛犬を幸せな一生に導いてあげる責任があるのです。

助成金などもあります。

手術費用など金銭的な問題があるなら、地方公共団体や、動物愛護団体によっては、繁殖制限処置に対し、助成金の交付等による支援を行っているところがあります。
正しい知識と様々な価値観で物事を捉える柔軟な発想を持って愛犬との幸せな生活を送ってくださいね。


執筆:Zoin


動物看護師・愛玩動物飼養管理士1級・ホリスティックケアの資格を保有
現在、柴犬二匹との生活を楽しみながら、ライターとして活動中


公式ページに
いいね!しよう

ドッグジャーナルの最新記事をお届けします


PAGE TOP

サイトについて




MENU
HOME