狂犬病予防ワクチンが、なぜ義務化されているのか?

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狂犬病予防ワクチンが、なぜ義務化されているのか?

2016-02-26

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愛犬をきちんと登録していれば毎年春頃に狂犬病ワクチン接種のお知らせが届いていると思いますが、毎年きちんと接種していますか?

自分の愛犬だけは大丈夫と思っていないでしょうか。
病気や高齢で獣医さんとの相談の上接種しない場合もありますが、問題のない犬は接種するのが義務となっています。

狂犬病ウイルスは感染するとほぼ100%死亡します。

狂犬病ウイルスは感染するとほぼ100%死亡します。
それは、犬だけでなく猫や野ネズミなどあらゆる哺乳類が感染しますので人も例外ではありません。
狂犬病は人獣共通感染症で、感染した場合、動物に対しての治療法は無く、人が咬まれてから発症前にワクチン接種をした数名が助かったという記録のみです。

今は、狂犬病の予防接種が義務化され、輸入動物の検疫によりしばらく日本での発症はありませんが、2006年に海外で犬に咬まれ帰国後に発症し亡くなったという事例もありました。

しかし、正規のルート以外で輸入された動物など検疫の手が届いていない動物がいたら、どこから発症するかわかりませんので、「自分は大丈夫」という考えでは安全ではなくなります。

ですから、大事な愛犬に狂犬病の予防接種をして、狂犬病を発症させない・広めないという皆さん一人ひとりの意識が大切になってきます。

狂犬病はどこから感染するの?

狂犬病ウイルスは病原体を持つ動物に咬まれたり、傷口を舐められたりすることにより感染します。

ウイルスは末梢神経から中枢神経に入り、最終的に脊髄や脳に到達して神経症状を起こして、その後ウイルスを含む唾液で他の動物や人への咬み傷から感染していきます。

現在の日本では発症はありませんが、海外ではまだまだ発症例があり、いつ入ってくるかわかりません。

愛犬が感染してしまったらどうなるのか?

狂犬病の潜伏期間は約1週間から1年位と幅があります。初期症状は食欲不振など少し体調不良がみられるだけですが次第に咬みつくなど凶暴化します。

その後麻痺状態から衰弱し死亡します。まれに感染後すぐに麻痺状態になり数日で死亡してしまう『沈うつ型』というのもあります。

治療法はなく、感染してしまったら何もしてあげられる事はありません。

何もしてあげられないだけでなく、凶暴化し他の犬や人を咬み発症させてしまったら計り知れない責任と重圧がのしかかってきます。

たった年1回の予防接種で済むのですから、うちは大丈夫と思わずにきちんと受けましょう。義務でもありますが飼い主としての責任でもあります。

もし、犬に噛まれてしまったら…

もし飼い主さんが他の飼い犬などに咬まれてしまったら、狂犬病に限らず様々な感染症がありますので、すぐに大量の水で洗い消毒をして病院へ行ってください。

その時は大丈夫でも潜伏期間などがありますので後日症状が出てくる場合もあります。そして保健所へ咬まれたことの届けを出します。

逆に自分の愛犬が他の人を咬んでしまった場合は、必ず被害者の方には病院へ行ってもらってください。今後についての話し合いなどになるでしょう。24時間以内に保健所へ届けを出し48時間以内に愛犬を病院へ連れて行き狂犬病ではない証明書を発行してもらい保健所へ提出します。

被害者、加害者どちらになっても大変ですが狂犬病ワクチンの接種をうけていれば、狂犬病は防げます。

また最近は愛犬と出掛けられる場所も増えてきました。そういったところは受付で狂犬病ワクチン接種の証明書の提示が必要になります。きちんと接種していればもっと愛犬を連れていける選択肢も広がりますので、必ず年に1回の予防接種をしましょう。


執筆:miki11


現在、ペットシッター、老犬介護を行っており、愛玩動物救命士 ・動物看護士 ・愛犬飼育管理士 ・ドッグヘルパー・ペットシッター士 ・老犬介護士の資格を保有。チワワを2匹とお客さんの犬と毎日楽しく仕事しています。


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