【訓練士】犬のしつけで、一番最初にするのはアイコンタクト
2016-08-30
記事監修:ドッグスクール山口・トレーナー:山口哲也さん
ドッグスクール山口のHPはこちら
経歴:ドッグスクールピッピにて修行⇒6年半の修行ののち独立。つくば市にて開業。2014年、FCI-IPO世界大会日本代表出場、災害救助犬や警察犬の使役犬を多数育成中
可愛い犬が我が家にやってくると、とても嬉しいですよね。
ですが、いつまでも可愛がっているわけにも行きません。犬がやってきたら、しないといけないことは、皆さんご存知かと思いますがもちろんしつけです。
しかし、しつけはいったい何から教えていけばいいのでしょうか?
今回、犬を迎えたときに最初にしないといけないしつけについてご紹介していきたいとおもいます。
一番最初のしつけと、その効果について
一番最初にしていただきたいしつけ、それはアイコンタクトです。
あまり知られていないことですが、このアイコンタクトをしっかりしつけておくと、犬が興奮している時でも、不安で吠える犬でも猟犬の気質が強い犬にも効果を発揮します。
犬がなかなか飼い主の言うことを聞かなくて困っている飼い主さんの場合、このアイコンタクトができていないからだといわれるほど、重要なしつけになりますし、これから先教えるトレーニングでも重要になってきます。
アイコンタクトはしつけで必要?
アイコンタクトをしつけることが重要と言いましたが、しかし一部では、アイコンタクトは必要ないといわれる場合もあります。
なぜなら、犬に限らず多くの動物にとって「目を合わせる」という行動は、相手への挑戦の意味をもっているといわれているからです。
ですが、犬の祖先であるオオカミは、群れで生活をしその中心にはかならずリーダーが存在していますので、群れに所属しているオオカミの多くは常にリーダーの動きに注目しているからこそ、狩が成功するのだといわれています。
犬のリーダーは当然飼い主ですし、飼い主がリーダーにならなければなりません。
ですので、飼い主は常に犬から注目されていないといけないですし、いつでも飼い主の動きを目で追ったりするほど「聞く姿勢」は必ず必要になります。
ですから、犬の場合はアイコンタクトをしつけることが重要なのです。
アイコンタクトを教える前に知っておきたいこととは?
アイコンタクトを教える前に、必ず準備しておく必要があるものがあります。
それは、ご褒美だったり集中できる環境だったりするのですが、一番知っておきたいことは犬の集中力です。
犬の集中力は、10~15分と以外に短いといわれていますので、あまり長くしつけをすると犬の方が嫌がってしまい、飼い主との間に溝ができてしまいます。
しつけは、短くとってしっかり休憩を挟み、この休憩時間に犬を休ませたり一緒に遊ぶなどでリフレッシュさせてあげることを忘れずに取り組みましょう。
アイコンタクトのしつけ方
アイコンタクトの教え方は、とてもシンプルですので気長に教えていきましょう。
犬の名前を呼んだら、飼い主の目を見るという行動をとれば、すぐに褒めるを繰り返すだけです。
まず、ご褒美を手に持ち、名前を呼びます。
なかなか視線が合わない場合、ご褒美を持っている手を自分の顔付近まで持ってくるとよいでしょう。
極端に言えば、自分の目の前までご褒美をもってくるのもありで、そして目が合った瞬間すぐにご褒美を与えてください。
しかし、名前を呼んでも犬が反応しない場合もありますので、この場合、まず原因を考えましょう。
反応しない多くの場合、名前を呼んでも来ないから大きなもの音で犬に不快感を与えたり、犬が怖がっている可能性があります。
ですので、名前=いいこと(ご褒美)をしっかり教えなおす必要があります。
名前=ご褒美の順番で1秒以内に繰り返すとよいでしょう。
これがしっかりできるようになってきたら、次は犬の気が散りやすい場所で行うなど徐々にステップアップしたり、ご褒美の回数を減らしていくようにしましょう。
アイコンタクトができるようになると、犬がなかなか飼い主の言うことを聞かなくて困っているなんて事も減ってきますので、しつけをしっかりできるようにしたい飼い主さんは、ぜひアイコンタクトを教えるようにしてみてください。