チャウチャウを飼う前に知っておきたい性格や魅力、飼い方のポイント
2016-10-01
昔日本ではＣＭをきっかけに一大ブームを巻き起こしたチャウチャウですが、そこから少しずつ人気は現象傾向になり今では毎年のジャパンケネルクラブ(JKC)の登録頭数も100頭前後と、わずかな数になっています。
ここでは、そんなチャウチャウを飼おうと思っているけど、飼い方やしつけ、手入れの仕方がわからない。そんな人のお役に立てる情報を掲載しています。
いざチャウチャウを飼ってみたら自分がイメージしていた犬じゃなかった、なんてことにならないために、ぜひとも一読していただきたいです。ここを読んでいただければ、きっとチャウチャウとの暮らしを具体的に思い描くことができますよ。
チャウチャウの歴史
チャウチャウの生い立ち
チャウチャウには起源をしっかりと記されたものがなく、昔の言い伝えや民芸品から時代を遡って当時はチャウチャウに似たような犬が居たという仮説がいくつかあるのみです。
最近行われたDNA検査によるとチャウチャウは最も原始的な犬の子孫であることがわかりました。それが北極圏で発達し、その後南下してモンゴル、シベリアから中国へやってきたという説があります。
食用で動きは鈍いイメージを持たれているチャウチャウですが、本来は中国では番犬、猟犬として非常に優秀でした。スピードにも秀でていたため厳しい寒さの中でソリを引くこともあり、実に様々な仕事をこなす万能な犬だったのです。
日本でのチャウチャウの歴史
日本では過去にテレビのＣＭに起用され一躍人気の犬種となりました。それによってチャウチャウを繁殖する人も多く、各地のドッグショーではチャウチャウの姿を見かけないことは無いくらいに一大ムーブメントを巻き起こしました。
しかし当時は鋭い気質のチャウチャウが多く、飼っていたチャウチャウを手放す人が増え、人気も徐々に下火になりました。チャウチャウに限らず全犬種に言えることですが、一犬種のムーブメントの後には、必ずと言って良いほど飼育放棄されてしまう犬が出てきます。テレビや映画で愛らしい姿を見ると自分も飼ってみたい。と思うようになってしまうかもしれませんが、犬を飼う前には必ずその犬種について深く知り、自分にも飼うことができるのか冷静に判断しましょう。
チャウチャウの概要
チャウチャウはライオンのような見た目とがっしりした体をしており、表情や立ち姿には威厳があります。また、他の犬種にはない青い下が特徴です。被毛は長すぎず首や足に飾り毛があります。
体高 オス48～56cm メス46～51cm
体重 20～30kg
価格 30～50万円
チャウチャウの性格
チャウチャウは静かで気高い心の持ち主です。とても利口で飼い主への忠誠心は並々ならぬものがあります。また、独立心が強く自己判断力もあるため頭が良いです。
チャウチャウの飼い方
チャウチャウの飼い方～基本～
チャウチャウは肥満になりやすい傾向なので体重管理はしっかりと行いましょう。
ソリ犬や猟犬として活躍した生い立ちからもわかるように走ることが好きなので、時にはドッグランを利用して走らせてあげましょう。
散歩は１日2回30分が目安です。
ヨダレが出やすく、蒸れて皮膚トラブルを起こすこともあるので気になる場合は拭いてあげましょう。そうすることで清潔に過ごすことができます。
被毛の管理
中国の厳しい寒さの中で発達した被毛は非常に分厚いためお手入れには少々苦労するかもしれません。
シャンプー後のドライでしっかり乾かすようにしましょう。ドライ不足は皮膚トラブルの元になります。ブラッシングはあまり頻繁に行うと静電気が発生して更に毛玉の原因になるので、毛がもつれかかったら指で優しくほどいてあげましょう。
チャウチャウの被毛の管理は手間がかかるので、それらをしっかりと管理してあげられる人がチャウチャウの飼育に向いています。
チャウチャウのしつけ
チャウチャウは一度心を開いた相手には生涯に渡って尽くす秀でた忠義心があります。しかし基本は気高い性格なので飼い主との上下関係をはっきりさせる必要があります。
部屋を出る時や遊びは飼い主が主導権を握りましょう。チャウチャウは頭がよく、自己判断力もあるので、何気ない日常の中でも飼い主の行動をよく観察し、自分の中で順位付けします。日頃から飼い主が上だと認識させましょう。
チャウチャウがかかりやすい病気
熱中症
チャウチャウは暑さがとても苦手で熱中症に陥りやすいです。夏場は室内の涼しい場所で快適に過ごせるようにしてあげてください。水も清潔な水をいつでも飲めるように気を配りましょう。
暑い時期の散歩は日中は避け、朝や夕方の涼しい時間帯に行ってください。そうすることで熱中症の予防になります。
瞼内反症
顔のしわが深すぎるチャウチャウは瞼内反症に陥りやすくなってしまいます。
目を手で擦ったり壁に擦り付けるような仕草をしていたら急いでかかりつけの獣医師に相談しましょう。あまり目を擦ると眼球に傷が付きます。治療法は手術になりますが、一度手術によって症状がなくなっても年齢と共に皮膚がたるんでくると再発するケースが多いようです。
悪化すると失明することもあります。目が見えないほどの顔のしわが深い個体を繁殖に用いている繁殖者からはチャウチャウを飼わないことをおすすめします。
チャウチャウについてのまとめ
・チャウチャウは日本では希少な犬種です。
・体高 オス48～56cm メス46～51cm 体重 20～30kg
・価格 30～50万円
・皮膚トラブルを避けるために清潔を心掛けましょう。
・チャウチャウは頭が良いので飼い主をよく見て順位付けします。普段から飼い主が主導権を握りましょう。
・暑さに弱いので熱中症対策として夏場は朝夕の涼しい時間帯に行いましょう。
・瞼内反症の症状があらわれたら急いでかかりつけの獣医師に相談しましょう。
このようにチャウチャウはあまり手のかからない犬種です。
しかし被毛の管理や暑さ対策は大切なので、どちらもしっかり行いましょう。
また、常に飼い主を観察して自分との上下関係を意識しています。飼い主が主導権を握り、しっかりとした主従関係ができればチャウチャウは理想的なパートナードッグとなるでしょう。
