【獣医師】愛犬にバナナを食べさせても大丈夫?効果や栄養、注意点について
2016-11-17
記事監修:森田動物病院 院長:森田豊樹
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院長の森田豊樹です。当院では、みなさまの大切な『家族』の健康を守るため、病気やケガの治療はもちろんですが、未然に防ぐ予防医療を第一に考えております。
ワンちゃんは与えてはいけないものが多くあります。ぶどうなどは与えてはいけないのは知っているけど、バナナはワンちゃんにあげても大丈夫かな?なんて思いますよね。バナナは大丈夫なのか、注意点などご紹介いたします。これは駄目だったの、なんて後々後悔しないようにしましょうね。
バナナの栄養は?
まずはバナナの栄養や効果などご紹介いたします。
エネルギー源
バナナ100g当たり86kcal含まれています。でんぷん、ブドウ糖、果糖、ショ糖など、様々な糖質が含まれています。それぞれ体内に吸収される時間が異なり、エネルギーを継続的に産出するといわれています。
カリウム
果物の中でも特にバナナはカリウムを多く含んでいます。カリウムにはナトリウムを排泄する効果があります。他にも、長時間の運動による筋肉のけいれんなどを防ぐ働きがあります。
ビタミンC
ビタミンCには風邪の予防や疲労の回復などにも効果があります。
マグネシウム
血圧を調節する働きや骨の成分でもあり、イライラの解消にも効果があるといわれています。
豊富なビタミンB群
消化液の分泌を促すビタミンB1、粘膜を作るビタミンB2、血行を良くしたり、エネルギーの代謝を促すナイアシンなどビタミンB群が豊富に含まれています。
セロトニン
バナナには情緒を安定させ、精神をリラックスさせる効果のあるセロトニンも豊富に含まれています。
整腸作用
バナナには食物繊維が含まれています。食物繊維には便をやわらかくし、便の量を多くし、便通をよくする効果があります。便秘で悩まされているワンちゃんには強い味方です。
その他
その他にも免疫活性力や抗酸化力が非常に強く、人間ではがん予防効果や、生活習慣病に効果があるといわれています。
バナナを与えても大丈夫?注意点は?
バナナはワンちゃんに与えても大丈夫です。ですが、与えるときの注意点などがありますので、それを踏まえてから与えるようにしましょう。
与えすぎに注意
バナナを与えながら、普段のフードを通常通り与えてしまうとカロリーオーバーになりますので、バナナを与える際は普段の食事量を減らしましょう。
初めて与える場合もバナナの量には気を付けましょう。
便が緩くなる可能性も
食物繊維が多く含まれていますので、便秘のワンちゃんには有効ですが、水分が多いため便が緩くなる可能性があります。量を調節しながら与えましょう。さらにバナナには体を冷やす効果がありますので、与えすぎてしまうとお腹が冷えてしまいますので、常温、もしくは少し温めて与える方がよいでしょう。
アレルギー注意
ワンちゃんの中にはバナナに対してアレルギーを持っているワンちゃんもいます。与える前にバナナにアレルギーがないか確認してから与えるほうがよいでしょう。アレルギーは命に係わる症状が出る場合もありますので、万全の状態で与えましょう。
アレルギーがないか確認してからも、動物病院が開いてる時間内に与えましょう。万が一何かあった場合すぐに病院に連絡できるようにした方が安全でしょう。
バナナの与え方
そのまま与える
常温か少し温めてから、一口サイズにカットして与えましょう。丸々与えてしまうと一瞬でなくなりますし、早食いに繋がりますので、少しずつ、ゆっくり与えるように心がけましょう。
バナナジュース
バナナをジューサーにかけ、それを水に薄めて飲む方法もある様です。水を飲んでほしいのになかなか飲んでくれないと悩む飼い主さんは試してもよいのかもしれません。
その他
バナナをケーキにして、バナナケーキしてみたり、ホットケーキなどに混ぜるのもよいでしょう。ただし、ワンちゃん用のレシピを見てワンちゃん用に作りましょう。人間用ですとカロリーも多く含まれていたり塩分・糖質なども多く含まれているので、ワンちゃん用に作りましょう。
愛犬にバナナを食べさせても大丈夫かのまとめ
バナナをワンちゃんに食べさせても大丈夫だとわかりましたが、その際には様々な注意点があることがわかりましたね。人間でも最近では様々なアレルギーがあると騒がれていますが、もちろんワンちゃんにもあります。
知らずに与えて取り返しのつかないことになる前にしっかり準備万全にしてから与えるようにしましょう。よりよいワンちゃんと飼い主さんとの楽しい生活が送れるでしょう。