老犬の生活環境を見直して、安心して過ごせるスペースにするには?
2016-02-19
生活の中で愛犬が歩いている時に、足が昔より上がっていない、フラフラする。家具にぶつかるといった症状はないでしょうか?
若い頃は階段などもなんの苦労も無く上りますし、物も避けて歩きます。しかし、高齢になると筋力の低下で転んだり少しの段差などもつまずいたりしてしまいます。また視力が衰えていれば物にぶつかってしまいます。
飼い主さんの目の届く範囲に常に居れば問題なくても、徘徊などが始まってしまった場合、24時間付きっきりというわけには行きませんよね。
環境を大きく変えてしまうと高齢犬も慣れていなくて不安・負担になってしまいますので、小さな事を変えて、愛犬がケガをしないようにしてあげましょう。
高齢犬に過ごしやすい場所にする為には?
家の中には何気なく過ごしていても高齢犬には難しくなってしまう場所がありますのでその場所と対策をご紹介します。
階段
若い頃は元気に上ったりしていても、筋力が低下した高齢犬には難しくなります。万が一上れたとしても下るまでの体力が無く転落したら大ケガをしてしまいます。階段を上がる必要が無いのなら柵などをして愛犬が階段へ行くのを最初から防止しましょう。
玄関
お散歩に行く際に高くなっている場合は、踏台などを使って段数を増やして段差を小さくしてあげましょう。
抱っこしてあげれば済む事かもしれませんが、歩けるのであれば筋力維持のため少しでも愛犬に歩かせて転ばないように見守ってあげる方が愛犬のためになります。
ソファーやベッド
愛犬の定位置や寝ている場所はそれぞれのご家庭で違います。ソファーやベッドなど高いところにはやはり、踏台を置いたりスロープを取り付けてあげると上り下りしやすくなります。
フローリング
フローリングは滑りますので、マットなどを敷いて滑りにくくしてあげましょう。
転んだ時もマットがあった方が床に直接転ぶより安心です。
絨毯など足の爪が引っかかる素材は筋力のない高齢犬にはケガや転倒の原因になりますので爪が引っかかりにくいものを選んでください。
家具
テーブルの角や脚などにぶつかってしまう場合は、安全カバーを付けたりタオルなど巻くだけでも充分です。見た目よりも愛犬の安全の方が大事です。
温度管理
老犬は体温調整が苦手になりますので、窓やドアの近くなど暑さや寒さが激しい場所やエアコンの風が直にくる場所などに居場所を作るのは避けてください。
植物類
ご自宅に観葉植物などある場合、今まではなんでも無くても認知症などで食べてしまわないように、「危ないかも」と思ったら移動してください。
このように細かい事ですが、家の中で高齢の愛犬にしてあげられる事はたくさんあります。
見てあげられる人が居なくて、あまりに自由に動いて危ない時は、サークルなどを使って行動範囲を制限してあげてください。可哀想と思うかもしれませんが、動き回ってケガをしてしまったらもっと可哀想です。
ご自宅の環境と愛犬の状況に合わせて何をしてあげたら少しでも快適に過ごせるのか考えてみてはいかがでしょうか。
執筆:miki11
現在、ペットシッター、老犬介護を行っており、愛玩動物救命士 ・動物看護士 ・愛犬飼育管理士 ・ドッグヘルパー・ペットシッター士 ・老犬介護士の資格を保有。チワワを2匹とお客さんの犬と毎日楽しく仕事しています。