【獣医】犬が血便をした!その症状と対処法、予防法とは?

dog4

記事監修:ケン動物病院 獣医師小林健二
ケン動物病院HPはこちら


当院の方針は、当たり前のことではありますが、正しい診断と適切な治療を行うことです。 そのために各種検査機器や治療用具をそろえ、最新の獣医学を勉強しております。 また、インフォームドコンセントを最も大切にしております。 個々のペットが今どんな状態にあるのかを飼主の方に丁寧に説明し、その動物と飼主の方に最も適した治療方法を話し合いながら治療を行っております。

ワンちゃんが血便をしたとなると驚いてしまいますよね。元気そうにしていることもあれば、ぐったりしてしまうこともあります。ここでは、ワンちゃんが血便をした時の対処法をご紹介いたします。

元気そうに見えるから様子見ようと安易に決めつけてしまい取り返しのつかない状態になってしまった、なんてことを避けるために参考にしていただければと思います。

血便とは?

簡単に説明すると血便とは便に血が混ざることを言います。血便には2種類あり、「鮮血便」と「黒色便」に分けることができます。便をよく観察することで見分けることができます。

鮮血便

鮮血便とは鮮やかな血が便のまわりについている便のことを言います。便の中にも混ざっている場合もありますので、便をつまようじなどで割り、中身も観察してみましょう。

鮮血便は血が鮮やかな事から出血してからあまり時間が経っておらず、肛門から近い位置での出血を意味します。便秘などによる切れ痔や大腸からの出血が原因で起こることがあります。

他にも便の表面に血交じりの粘膜がまとわりつくような便の場合は大腸性の下痢や大腸の腫瘍など大腸に何かしら異変が起こっていることが考えられますので、動物病院に便を持参し受診しましょう。

黒色便

黒色便とはその名の通り真っ黒の便です。どす黒く、中身まで黒い便をしています。

黒色便は出血してから時間が経ち血が黒く変色しており、胃や小腸などの肛門から遠い部分での出血を意味します。胃がんや胃潰瘍、口腔、鼻腔の他に気管や肺などから出血している可能性があります。

他にも全体が黒光りしたゆるいタール便の場合は消化管での大量出血も考えられます。深刻な状態の可能性がありますので、便を持参し、動物病院を受診しましょう。

血便をした場合の対処法

ワンちゃんが血便をした場合、便を持参し、動物病院を受診しましょう。鮮血便でも黒色便でも体のどこかで出血が起こっている可能性があります。

血便以外で元気がない、食欲不振などの症状も出ている場合は早急に動物病院に連絡し、早急に受診しましょう。切れ痔などによる出血だとしても便秘の原因となる病気が潜んでる場合もありますので、自己判断せずに獣医さんに相談しましょう。

 

考えられる原因・病気は?

ストレス

環境の変化でのストレスで便秘になり、切れ痔に繋がることもあります。ストレスが原因の場合は一過性の血便の可能性がありますのでストレスを軽減させ様子を見ましょう。ただし、血便をしたときの出血量が多く、他にも元気がない食欲がないなどの症状がある場合は病院を受診しましょう。

異物

異物といえば嘔吐の症状と思いがちですが、おもちゃの破片や、焼き鳥の串、骨などを飲み込んでしまった場合、異物が胃や腸などの壁を傷つけ出血することがあります。血便の他にも、元気がなくなり食欲不振、腹痛や下痢・便秘などの症状もでます。

このケースは吐かせて異物を除去することができないので基本的に外科手術で取り出します。異物が腸壁を突き破ってしまった場合命に係わりますので、万が一、食べてしまったところを見た場合はどのくらいの大きさだったか、いつ食べたかなどを伝え、必ず動物病院を受診しましょう。

腸内寄生虫

腸内に寄生する虫が原因の場合です。便などに虫がいたり、卵がついていたなどで飼い主さんが気づくケースが多いでしょう。特に幼犬に多く見られます。駆虫薬など適切な治療が必要となります。放置すると症状が悪化しますので、動物病院を受診し、適切な処置・治療を受けましょう。

感染症

特に注意したい感染症は犬パルボウイルス感染症です。血便の他に食欲不振、発熱、下痢・嘔吐などの症状が出ます。

免疫力の低い幼犬、老犬に発症しやすく、感染力も高いので感染源となる排泄物の適切な処理と消毒が必須です。重篤な状態に陥り、命に係わりますので、すぐに動物病院に連れていきましょう。

その他

出血部位がどこなのかによって原因が異なります。動物病院で便検査から血液検査、必要に応じてレントゲン、超音波検査など行います。出血の量や部位によっては重篤な症状が出ますのでしっかり検査しましょう。

予防策として今日からできること

病気を防ぐことはできませんが、腸内の環境を整えるためにストレスをため込まないよう適度な運動を取り入れましょう。運動することにより気分転換にもなり、腸の動きも活発になります。

腸に長く便が留まっていると水分が腸に吸収され便秘に繋がります。元々便秘になりやすいワンちゃんでしたらご飯に水分を加えふやかし与え、水分不足にならないようにしましょう。
 

犬の血便についてまとめ

ワンちゃんが血便した時にワンちゃんが元気そうだと様子見てしまいがちですが、血便にはワンちゃんからの病気のサインが隠れているかもしれません。

元気そうだったから様子を見ていたのに、など後で後悔することのないように血便をしたときの対処法や原因などを知り、他にも症状がでていないかなど日頃からワンちゃんとコミュニケーションを取りながら体調をチェックしてあげましょう。

ワンちゃんからの病気のサインを見逃すことなくくみ取ってあげることで、より長く健康に過ごすことができるでしょう。 

モバイルバージョンを終了