【獣医師】本当は怖い犬の歯周病

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【獣医師】本当は怖い犬の歯周病

2017-09-01

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記事監修:桜井動物病院 島田真美
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経歴:獣医師 ペット栄養管理士
酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業
江戸川区船堀駅 桜井動物病院勤務

あなたは虫歯や口臭対策で毎日歯磨きをしていますよね。
愛犬の場合はどうでしょうか?

犬に歯磨きなんてと思うかもしれませんが、以前は認知症を生じたり、歯が抜け落ちる前に寿命を迎えていましたので歯周病などが気になることは無かったのです。

しかし、最近は獣医療技術も進み、飼い主さんたちの意識も向上し寿命もかなり伸びました。

その反面、毎日の食事やオヤツなど食事の回数も格段に増えた事や、家族の一員として可愛がるあまり自分の箸で食べ物を与えたりと様々な理由で犬の歯周病も多くなったのです。

犬の歯周病とは?

歯周病とは歯周組織に起こる病気の総称で、炎症が歯肉に起こった歯肉炎、症状が悪化すると歯周炎となりますが、歯周病が怖いのは歯や歯茎だけの問題ではなく体全体に影響してくるからなのです。

【歯肉炎】

歯周病の初期段階です。
歯石が付き歯肉に炎症が起こりますがそれほど目立たず、歯茎が赤く腫れた状態で、この段階で治療すれば、元の状態まで回復する事が可能です。

【歯周炎】

炎症が歯根部まで波及すると歯周炎となり元の状態までの回復は望めません。

歯周炎は口臭も強くなり化膿してきます。口内の細菌が繁殖し続けると周辺の骨なども溶かすために外歯瘻(がいしろう)といわれる目の下あたりに膿が出てくる穴が開きます。
細菌そのものの存在や細菌が出す毒素の影響で様々な臓器に障害が出できます。

歯垢が石灰化し歯石となります。

歯石には歯垢が付きやすいので一度歯石が付いてしまうと、歯石が歯垢を呼ぶ状態でどんどん厚みを増していきますので、早めに発見できるように、日ごろから愛犬の口の中を見られるようにしておきましょう。

歯石は一度付くと歯磨きでは取れないので、病院で歯石除去をしてもらいその後は再度歯石が付かないようにお家で歯磨きなどが必要になってきます。

愛犬が歯磨きをさせてくれるか試してみてください

歯磨きは慣れた犬でなければすぐにはできません。まずは愛犬がおとなしく口を触らせてくれるか試してみてください。

よほど嫌がるようなら、すでに口の中が痛い可能性もあります。

ブラッシングは毎日少しずつ慣らして行かないと犬も訳が分からず怖がりますので、急に始めるのは逆効果になります。最初は見せるだけ、口に近づけるだけなど段階を踏んで少しずつ始めましょう。

最近は犬用の歯磨きジェルもありますので試してみるのもいいかもしれません。

歯磨きに慣れるまで何もしてあげられない訳ではなく、その間はデンタル系のオヤツもあります。ただすでに歯周病が始まっていれば歯が折れる可能性もありますので慎重に選んであげてください。

・歯の表面が黄ばんでいる
・歯肉が赤く腫れている
・歯肉から出血
・歯がグラグラする
・口臭がきつい

このような時は歯周病の可能性があります。動物病院でみてもらってください。
早期発見の治療は、愛犬が健康な歯で快適に食事ができることにつながります。


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