悪い子なわけじゃない「分離不安症」かも

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悪い子なわけじゃない「分離不安症」かも

2016-03-03

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愛犬がお留守番をしている時に限って、いつもは大丈夫な「トイレの失敗」「ずっと吠えている」「物を壊している」などの状況は無いでしょうか?

飼い主が居ない時にだけ現れるこの症状は悪い子や躾がなっていないのではなく、分離不安症という病気かもしれません。

犬の分離不安とは?

分離不安は、愛犬の家族に対する過度な愛情・愛着からくるものです。

躾などは訓練所やトレーナーに預けるなどして改善できるかもしれませんが、状態や症状によっては診察が必要になってきます。

もしかしたら躾などの問題ではなく分離不安症という愛犬自身が苦しんでいる場合もある事を知っておいてください。

分離不安になりやすい原因は?

・小さい時から何度も飼い主が変わり、飼い主が居ないとまた変わってしまうのではないかという不安
・成長過程で精神的に自立せず子どものままの精神状態なので飼い主さん(や親犬)がいないと不安
・引っ越しの繰り返しや家族の変化など自分の周りが変化することへの不安
・犬自身が高齢になり視力の衰退など体の機能低下からくる不安
など様々あります。

また潜在的な行動としては「常に家族につきまとい、なんとか関心を引こうとする」「出かけるのを察知するとそわそわ不安そうな素振りを見せる」「帰宅時に過度に喜び出迎える」このような行動は家庭犬であれば普通かもしれませんが、度を越えると分離不安症になりやすくなります。

分離不安の治療方法

これらの症状がある場合は独学で対応すると悪化するケースもありますので行動学に詳しい獣医さんに相談してみてください。

分離不安症と診断されると行動療法が中心となりますので飼い主さんの協力・努力が不可欠です。また精神安定剤のような不安や興奮をコントロールする薬物療法も平行して行われるとこもあります。

行動療法の内容を少しご紹介します。

行動療法は家族への過度な依存を軽くする=犬の不安を軽減することです。

・出かける数十分前くらいから無視
・出かける時はオモチャなどを置いて気をまぎらわせる
・帰宅時に愛犬が落ち着くまで反応しない(構わない)
・帰宅時に何か壊していたり、トイレの失敗があっても怒らない
など飼い主さんの行動が大事になります。

帰宅したら大喜びで出迎えてくれるのは嬉しいものですし、それに答えるように飼い主さんも反応してしまうのもわかります。
ただそれが結果的に依存度を高め分離不安症という愛犬を苦しめる結果になりかねません。

まれに愛着や依存とは逆に、家族から解放された喜びによって問題行動を起こす場合もあります。これはいつも怒られて罰を与えられている場合に起こりやすく、家族がいなくなって自由に遊べて嬉しい状態です。

これは飼い方に問題がありますし、留守にするのを喜ばれるなんて悲しいですから、適切な関係を保ち快適に愛犬がお留守番できるようにしませんか。


執筆:miki11


現在、ペットシッター、老犬介護を行っており、愛玩動物救命士・動物看護士・愛犬飼育管理士・ドッグヘルパー・ペットシッター士・老犬介護士の資格を保有。チワワを2匹とお客さんの犬と毎日楽しく仕事しています。


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