【獣医】愛犬が下痢をしたときの考えられる、4つの原因と対処法

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記事監修:さいとう動物病院 獣医師:齊藤高行
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家族の一員である大切なペットのため、ご家族さまが安心して診療に望めるよう、気軽に立ち寄れ、相談できる、そんな動物病院をこれからも目指しています。

愛犬が急に下痢をした、元気そうに見えるけど病院に連れて行った方がいいのか様子を見てもいいのかと思った経験ありませんか?人間でもあるように、様子を見ても良い下痢、病院に連れて行ったほうが良い下痢様々あります。まず、下痢の原因を知り、対処法を知ることで、愛犬の体調管理・健康管理をすることができますよ。

犬の下痢には種類があるのを知っていますか?

下痢の種類は十二指腸、空腸、回腸からなる小腸が原因の『小腸性の下痢』と、盲腸、結腸、直腸からなる大腸が原因の『大腸性の下痢』におおまかに分けることができます。

小腸は主に栄養の消化・吸収し、大腸は水分の吸収や便の形成・排泄という役割を担っています。役割が違うので、下痢の原因の部位が小腸か大腸かで動物病院での治療法、お薬の内容が変わります。

小腸性と大腸性の下痢の見極め方

1、体重の変化

小腸性:小腸は栄養を消化・吸収する大事な器官です。小腸が原因だと、栄養が十分に吸収できないため常に体重が減少します。腸の動きがとても早くなるのでお腹がぎゅるぎゅるなります。

大腸性:大腸は水分を吸収したり便の形成排泄を担当する器官です。大腸が原因だと、体重減少はまれです。

2、便の性質・量・回数

小腸性:腸の動きが早く消化・吸収ができないため、水様~軟便で形がなく、未消化物を含むことがあります。便の量は普段より増加することが多く、回数も通常は増加します。

大腸性:軟便もしくは形がある便が多いようです。粘膜便や鮮血が便に付着することもあります。便の量は普段と変わらないか(小腸性ほどではありませんが)増加します。回数は増加します。

犬の下痢の原因・対処法

1、ストレス

引っ越し、新しい動物を飼い始めた、季節の変わり目による寒暖差などの環境の変化が原因で下痢が起きることがあります。できるだけ徐々に環境を変えてあげる事やいつもよりコミュニケーションを多くとり愛犬を安心させてあげる事も大事なことです。安心させてあげるために暖かい手で体をマッサージし緊張をほぐしてあげるなどしてみてください。

それでも2,3日症状が改善しないようでしたら動物病院を受診してみましょう。

2、食事

拾い食いや食事内容を変えるなどです。子犬をお迎えした時は特に拾い食いに注意です。タマネギ、チョコレート、プレーンなど愛犬が口にすると重篤な症状がでますので万が一口にした場合はすぐに病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。

予防策として愛犬が口にできそうな場所にあるものは片づけるようにしましょう。もちろん成犬でも注意しましょう。

フードを変えるときも急に変えるのではなく、前に使っていたものと混ぜ、1~2週間ほど時間をかけ徐々に変えて慣れさせましょう。過食も下痢の原因となりますので、愛犬にあった量を調べ適切に与えるようにします。

こちらも2,3日症状が改善しないようでしたら動物病院を受診してみましょう。

3、寄生虫

犬回虫症、瓜実条虫症、糞線虫症などの内部寄生虫といって体の臓器に寄生する虫が原因の場合です。長期間の下痢や体重減少、便の中に虫がいたなどの症状がある場合は動物病院に連れて行ってあげましょう。

特に子犬を新しく迎えた時、ワンちゃんが集まるところに行ったなどの場合は接触感染や便を口にした場合でも感染しますので注意が必要です。

抵抗力のない動物は重篤化する可能性が高いので動物病院に連れて行ってあげましょう。

4、伝染病

犬パルボウイルス感染症、サルモネラ菌などの細菌が原因の細菌性腸炎などがあります。

子犬の場合特に注意したいのは犬パルボウイルス感染症です。伝染力がとても強く、子犬の死亡率もとても高いです。血液交じりのひどい下痢をします。すぐに動物病院に連れていきましょう。

飛沫感染しますので同居犬がいる場合はその子犬が使用していたものはすべて処分し新しいものに替える、使用していた部屋を除菌・殺菌する、隔離するなどの対策が必要です。同居犬のことは必ず動物病院の獣医さんに相談してみましょう。

5、その他

病気(癌、食物アレルギー、他消化器疾患)などでも起こることがあります。原因により下痢以外にも症状が出ることも出ないこともあります。長期的に下痢が治らない、何だかおかしいと感じたら一度動物病院に相談してみてください。

犬が下痢の時の家庭でのケア方法

ストレスや食事内容などによるものと原因がはっきりしている場合は軽い一過性の下痢である可能性があるので、このような場合でしたら家庭でケアをし、愛犬の様子をしっかりみていきましょう。

1、愛犬を休ませてあげる

ストレスなどが原因の場合は緊張する回数を減らしてあげるのが、一番の対処法です。安心して寝かせてあげるために生活音を抑えたり、過度な触れ合いを避けるなどしてみましょう。

心配なため「大丈夫?大丈夫?」と過度の声かけをしたり、飼い主さんが緊張していたりするとその緊張が愛犬に伝わることもありますので、飼い主さんがリラックスするもの大事かと思います。

2、水分補給をする

下痢をすると体の水分も一緒に外に出てしまいます。人間と同じでワンちゃんも6・7割が水分で生命活動の維持にとても大切なものです。1日に必要な水の量は一日に必要な食事(カロリー)と同じといわれています。

水分補給といっても冷たいお水ではなく、室温と同じぐらいの温度の水を頻回与えてみましょう。

3、食事を工夫してあげる

一日腸を休めるために一日の断食をする場合もありますが、子犬の場合低血糖になるケースもあるためワンちゃんに合わせた方法をとりましょう。食事を頻回に分けてあげて一回量をいつもの食事量の半分~3分の1にし、一度与え様子を見てから少しずつ腸を動かすのも一つの方法です。

食事制限は低血糖などのリスクがありますので、一度動物病院に連絡し獣医さんに指示を仰いでみましょう。一度電話で相談するだけでも、いつも受診している動物病院であれば愛犬に合った食事管理の方法を教えてもらえます。

犬が下痢をした時の対処法まとめ

愛犬が急に下痢をしたとなると心配だけど動物病院に行くほどでもないかも、何もなかった時少し恥ずかしいなど思いますよね?ですが、いつもと違う気がすると感じたら、動物病院に連れて行ってあげましょう。

毎日愛犬と一緒にいる飼い主さんの意見が愛犬の健康に繋がります。そのためには便の形・量や、尿の様子など何気ない生活をよく観察しましょう。たくさん触れてあげたり愛犬とのコミュニケーションをよくとることが病気の早期発見の第一歩になります。

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